Artist Series × French

【出張料理人×『MIZUBASHO Artist Series』対談】

出張料理人/フードクリエイター
株式会社Le Macaron YUKA.代表取締役
マカロン由香

(インタビュアー)
永井酒造株式会社
マダム&ディレクター
永井松美

『MIZUBASHO Artist Series×French』と題して、日本酒『MIZUBASHO Artist Series』に合う創作フランス料理を披露していただいた、出張料理人マカロン由香さんと対談いたしました。

日本において出張料理というジャンルの第一人者であるマカロンさん、お客様の元へと出向いて料理するだけではない女性ならではの心遣いは、『MIZUBASHO Artist Series』にも通じるおもてなしの心に満ちていました。

先日のレッスンでも、おもてなしの心と自由な発想で、『MIZUBASHO Artist Series』に寄り添う麹や酒粕をつかったフレンチを披露しています。単なる料理人にとどまらない、マカロンさんの原点は何なのでしょうか?
永井酒造株式会社マダム&ディレクターの永井松美が、お話を伺いました。

【ケータリングと出張料理人の違いとは】

永井松美(以下、M)「本日は、出張料理人のマカロン由香さんをお招きしております。マカロンさん、よろしくお願いします」

マカロン由香(以下、Y)「よろしくお願いいたします」

M「まずどのようなことがきっかけで料理人の道を目指されたのでしょうか?」

Y「もともとの道に入る前に、油絵をずっとやっておりました。キャンバスに色をのせていくところから自己表現・アート的な表現をやってきまして、そこからさらに色だけではなく、テイストを乗せていきたいと思ったのが、料理へ転向するきっかけになっています」

M「ケータリングと出張料理人ではどういう違いがあるのですか?」

Y「日本でケータリングというと、そもそもある程度手順や形が決まったパッケージがあり、そのパッケージの中で出来上がったものをお出しして、パーティーを開いていくというスタイルが主流です

出張料理人として呼ばれるときには、こんな感じにしてほしいというお客様の思いがあり、そこからコンセプトを決め、他にはない唯一無二の会を作っていくんですね。それはテーブルコーディネートから始まり、食事をする空間や共に過ごす時間も一緒に提供するというのが、出張料理人のポイントかなと思います。

なので、お皿もカトラリーも全部持っていくんです。お皿まで含めて表現しているので、お皿の質感や盛り付けが違ってくると、求めている世界観も変わってしまいます。味だけでなく、目で味わっていただくこともお伝えしたいですね」

【出張料理人とは、女性ならではのおもてなしスタイル】

M「なぜ出張料理人というスタイルを選ばれたのですか?」

Y「出張料理人というのが女性ならではの、わたしに合うスタイルかな?と思ったんです。個々のお客様の要望にあわせてお食事を提供できるのは、女性目線だからこそ出来るサービスなのではないかと思います」

M「マカロンさんにとって“おもてなし” とはどんなものですか?」

Y「”幸せの分かち合い”と感じています。自分がいいなと思うもの、美味しいなと思うものを伝えること。『ここに美味しいお酒があるんだよ』と人に伝えたい。この幸せを人と分かち合う、人と一緒にやっていこうよという気持ち、それが”おもてなし”かなと思うので。そのツールがお料理でもいいしお酒であってもいいのかなと思います」

M「共通点をすごく感じます。国境を越えても、言葉を話せなくても、笑顔を分かちあえるのが料理でありお酒であり、おもてなしの心であると私たちも日々感じているので、とても共通点を感じます」

「ところで、日本酒はお飲みになりますか?」

Y「飲みます!」

M「『MIZUBASHO Artist Series』を最初に飲んだときのイメージはどうでしたか?」

Y「最初にいただいた時のイメージは、喉をお酒が繊細に流れ込んでいく、染み込んでいく感じです。
それはテイストもそうですし、パッケージの絵から受ける印象も強いと思うんです。そしてもちもん「水芭蕉」という言葉の響きも。すーっと入っていく、優しい感じがしました」

M「初代はきれいなお水を求めて、長野から群馬に移住したんですね。それほどこだわって求めたお水の綺麗さを表したくて開発を始めたお酒なので、マカロンさんからいただいたお言葉は何より嬉しく思います」

『MIZUBASHO Artist Series』は、日常生活に寄りそうお酒でありたいという願いをこめたのですけど、マカロンさんは日常生活のどのようなシーンで飲みたいと思いますか?」

Y「『さぁお食事だ』と構える感じではなくて、お昼のランチプレートに気軽にあわせてもいけるんじゃないかと思いました」

M「実は私もよくやるんです!軽めですし、非常に飲みやすいので、お昼に気取らず皆さんに楽しんでいただきたいと思います。ありがとうございました」

【Voice of Kuramoto〜蔵元の声】

日本酒はこれまで30〜40年の間、「大吟醸」「純米酒」「造り」「何%米を磨いたか」のように、工程やスペックを語ることが多かったんです。

例えば、
「大吟醸」は、精米歩合が50%以下のもの
「純米酒」は、米、米麹、水だけを原料として作られた酒で、醸造アルコールが入っていないもの
「造り」は、「大吟醸」「純米吟醸」「本醸造」などの区分のこと
「何%米を磨いたか」は、玄米をどれくらいのパーセンテージで精米したか
などのように、どちらかというと工業的な表現をしてきました。

私たちこの新商品『MIZUBASHO Artist Series』では、工業的なスペックで表すのではなく、想いを「ストーリー」と「スタイル」で消費者の皆さんに伝えていこうと思っています。

「スタイル」では、お食事のシーンに合わせ、楽しくカジュアルに嗜む「Nagai Style」を提案しています。
『MIZUBASHO Artist Series』は、”スパークリング酒” ”スティル酒” ”デザート酒”と3種類揃え、
”スパークリング酒”は食前に、
”スティル酒”は食事中に、
”デザート酒”は食後に楽しんでいただく。
そんなイメージを持って酒造りをいたしました。

「大吟醸」「純米酒」「精米歩合」といった表現ではなく、「ライフスタイルにカジュアルに寄りそう」という想いを、「ストーリー」をもって伝えていきたいと考えています。

【プロフィール紹介】

マカロン由香

出張料理人/フードクリエイター

株式会社Le Macaron YUKA.代表取締役

エコール辻東京卒業後、渡仏。
パリのエコール・リッツ・エスコフィエで学び、ディプロマ取得。Paris三ツ星レストラン「Ledoyenルドワイヤン」「Arpegeアルページュ」他名店にて修業を積む。
日本における出張料理をスタートさせた第一人者として活動中。
フランス料理ガストロノミーの出張料理人として、大使館や企業レセプション、政治家・上場企業会長・芸術家までクライアントも幅広く、著名な方のプライベートシェフとしてフルコース料理・スイーツまで唯一無二のお客様にあわせたスタイルの出張料理を請け負う。
2010年に横浜で開催された日本APEC(エイペック)首脳・閣僚会議晩餐会では食空間コーディネートを担当。
レストラン・カフェ・ホテル監修、フードディレクション、企業商品開発、講演、雑誌掲載、テレビ・ラジオ出演など多岐にわたり活躍中。

インタビュアープロフィール

永井松美

永井酒造株式会社

マダム&ディレクター

米国インディアナ州政府商務部、シアトル・ワシントン州観光事務所に勤務後、13年間米国に住み、シアトルのパイクプレース・マーケットやベルタウンにてFood & Wineツアーを企画運営するシアトル・フード・ツアーズを設立。
世界最大のワイン教育機関、国際資格WSETアドバンスクラスを学び、ナパやニューヨークを中心にアメリカのワイナリーVIP視察ツアー、企業視察を企画、運営。唎酒師、国際唎酒師を取得し、現在、永井酒造のマダムとして、海外統括、PR &マーケティングにも従事している。
日本酒をミシュラン・レストランにトップセールスで紹介し、日本の酒文化を世界へ発信中。

永井則吉 プロフィール
永井酒造株式会社 代表取締役社長

昭和47年、川場村生まれ。東海大学工学部卒。平成7年に永井酒造入社。
平成25年に社長就任。
伝統的な日本酒製法に瓶内二次発酵を取り入れた発泡性清酒の先駆け「MIZUBASHO PURE」を開発し、28年に「awa酒協会」を設立し、理事長に就任。料理のコースに合わせて日本酒(スパークリング、純米大吟醸、熟成酒、デザート酒)のペアリングを提案するNagai Style, そして地元川場村の世界に誇る幻の米「雪ほたか」を使用した酒造りなど、米の可能性を最大限に引き出した日本酒の奥深さと新たな魅力を世界に発信し続けている。